白が怖い。
何もかも真っ白に塗りつぶせたら。
成功も失敗も、正しさも愛も正義も
、
平凡も退屈も、幸せも不幸せも、
妬みも裏切りも憎しみも何もかも。
真っ白に塗り潰せたら。
そんなことを時々思う。
もしも、真っ白に塗り潰すことができたとしたら、
真っ白な世界を前にして、
きっと自分は途方にく暮れるのだと思う。
新しいノート。
新しいページ。
何を書いていいのか分からなくなる。
何を書くべきなのかを考えてしまう。
誰にも制約されているわけじゃないのに。
誰に見られるわけじゃないのに。
自分で勝手に正解を探してしまう。
ありもしない正解を。
間違いたくない。
失敗したくない。
そんな勝手な思い込みのせいで、
一枚の紙の前で途方暮れてまう。
白いはキレイすぎて。
怖くなる。
